マンション見学時の留意点
モデルルームの種類を知る
マンション見学会の開催場所は、現地(棟内)モデルルームと販売センターの二つがあります。まずはその違いを知りましょう。
【現地(棟内)モデルルームとは】
現地(棟内)モデルルームは、実際の建物内の住戸を見学用に設(しつら)えたものです。実物なので、眺望や日当たり、風通しの具合なども確認できます。もちろん部屋の広さや天井高、建具、設備も本物が確認できます。一般的には、マンション内で最も多くつくられる間取りタイプがモデルルームとして使われます。モデルルームは、他の住戸が完売した後に、安めの価格や公開時の家具付きなどでお得に売り出されることもあります。
【販売センターとは】
一方販売センターは、マンション内ではなく駅の近くなど、多くの人が来場しやすい場所に設けられた見学用の住戸です。設計図通りにつくられていますが、あくまでも見本としての疑似住戸なので、間取りや表面上の設備などは確認できますが、壁厚や床の具合、ベランダなどは簡易的につくられていることが多いです。当然、周辺環境や眺望などはチェックできません。販売センターの中には複数の間取りタイプ別住戸が設けられているものもあるので、部屋数や広さで迷っている人にとっては、違いが確認できて便利です。
販売センターだけで分からない点は、販売スタッフに確認しましょう。建設が進めば現地モデルルームを開設することもあるので、予定を確認してできるだけ現物を見るようにしましょう。
専有部分だけでなく共用部分のチェックも大事
実際の物件に赴き住戸を見るときは、まずは専有部分を細かくチェックします。合わせて共用部分についても、見られる範囲でしっかり見ましょう。
【専有部分のチェックポイント】
専有部分で見ておきたいのは、住戸内の動線です。キッチンや洗面所、浴室などが近くにあり、忙しい時でも家事をスムーズにこなせるかを確認しましょう。そしてバルコニーからの眺望や日差しの入り方も見ておきます。その他にもキッチンや浴室の設備などを実際に触って確認します。キッチンの高さはいくつか選べることが多いので、使いやすい高さを確認しましょう。
防音性や断熱性など構造にかかわる部分は、表面上を見ただけではわかりにくいので、現地スタッフにしっかりと聞いておきましょう。
【共用部分のチェックポイント】
共用部分でまず見たいのは防犯性です。エントランスではどのように外部からの侵入者をチェックするのか、オートロックはモニター付きか、正面玄関以外の出入り口はどうか、防犯カメラの設置状況、死角になる部分など、事前に知りたい項目をリストにしておくとよいでしょう。さらにセキュリティーシステムの導入や、管理人の委託状況も販売担当者に確認してください。
また、入居者が利用できる設備として、キッズルームやゲストルームなどがある場合は、利用の手順や費用、広さも確認しましょう。一戸建てにはない魅力的な部分です。
その他にも構造上の耐震強度や被災時の発電システム、あるいは立地の海抜、周囲の崖などの有無といった防災面のチェックも忘れずに。
オプション項目や費用も確認
新築マンションであれば、さまざまなオプションが設定できる場合があります。
【設備などのオプション項目】
専有部分については、オプション項目で、ある程度のカスタマイズができることがあります。壁紙や床材、建具の色変更、システムキッチンのグレード、水栓やドアノブなど細かな設備の仕様を変えられます。ただし、無償の項目と有償の項目があるので、どちらなのかを必ず確認し、有償でも変更を望む場合は費用の確認までしましょう。
【間取りの変更について】
間取りの変更に対応できるマンションもあります。可動式、あるいは取り外しができる間仕切りを備えた部屋というのが一般的です。ライフスタイルや家族構成により、必要な部屋数や広さは変わってきます。マンション見学時には、こういった間取りの変更についても聞いておきたいところです。
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